今回は1934年の第一回展の開催から60回目になりますが、1933年・昭和8年の設立からは87年になります。戦後から暫く、本展を開催できない時期がありました。
今回は第60回の開催を記念して、汎美術協会設立時から継続されてきた理念、当時の時代状況、美術状況など振り返りながら、汎美の活動の意義を再確認したいと思い、下記の講演会「表現の自由とアンデパンダン」を企画しました。
昨年は愛知トリエンナーレなどで、表現の自由が大きな問題になりました。政府によるテレビや新聞などのメディア支配が美術領域のも及んできたと実感させられました。我々はどのように表現の自由を獲得していくのか、汎美は美術活動をする中で、自由な表現、自由な発表の場をどのように確立していくのか、議論できればと考えています。
また、出品者各自の作品のクオリティを高めて、よりアート作品に、芸術作品にしていくために、今回も堀浩哉氏による作品講評会を開催します。それぞれの作家の到達点、オリジナリティ、個性を尊重し、そこからの成長を促す様な講評をお願いしています。
ギャラリートーク、パフォーマンスなどと企画も盛りだくさんです。それに加え、昨年よりも出品者が10人ほど増え、作品も大型化し、壁を増やすなど、展示委員もいろいろと大変だったようです。
いろいろ多彩な企画で、賑やかな展覧会になることを期待しています。
皆様のご来場、ご高覧をお待ちしております。
記
3月7日 第60回記念講演会「表現の自由とアンデパンダン」
演者:千葉成夫(美術評論家)
3月 8日 ギャラリートーク
3月14日 堀浩哉氏による作品講評会
(多摩美大・絵画科名誉教授)
●会期 2020年3月4日(水)~16日(月)
●会場 国立新美術館 1階1A
*詳細はフライヤーをご覧ください。

