2016汎美展が終了しました。会期中、雨と寒さと厳しい天候の中、多くの皆様にご来場、ご高覧頂きまして、ありがとうございました。観客数は約6000名と前年より若干減少していますが、熱心に鑑賞されていた方が多く見受けられました。また、汎美展の基本的な考え方や会場の雰囲気に魅力を感じ、出品を希望される方も十名弱おられました。最大に壁面を使えば、幅5m×天地5mの展示が可能なことも他の公募展にない大きな魅力だと考えています。
アメリカ、オーストラリア、フランス、イギリス、ノルウェー、スウェーデン、台湾、中国、タイなどなど、入場の皆様は国際的でした。来年の汎美展では、英語対応を検討しようと考えています。
今回の私の作品は「chaos and confusion 1,2,3,4」です。このテーマは、昨年の10月に決めました。パリでの残虐な無差別テロ、展覧会で昨年4月・パリに滞在していた、まさにその辺りでした。拡大し、長期化する戦争や紛争、拡散する無差別テロ、そして経済の混乱や貧困・格差の拡大。日本でも若者の年収格差が拡大し、貧困に繋がり、真面目に働いても人生に希望が持てない状況に陥っている。結婚もできず。消費なんか増えるわけがない。そのような状況を解決する糸口を政治が示し、若者に夢と希望を抱かせているとは残念ながら思えません。「混沌そして混乱、混沌および混乱、混沌・混乱……」そんなことが頭を駆け巡る中、描いたデッサンの中から4点選んでF50の作品にしました。

「chaos and confusion 1」

「chaos and confusion 2」

chaos and confusion 3」

「chaos and confusion 4」
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汎美術協会 Jimukyoku@hanbi.jp