皆既月食の前日、改修工事中の東京文化会館の前でスカイツリーを見あげると、満月が雲に見え隠れしながら、その上に。月が真上に来るまで少し待って、撮りました。
今回の汎美・秋季展出品者の作品を紹介します。しかし、カメラからPCへの取り込みにトラブルが発生し、多くのデータが消えてしまいました。今、Finepixの2台目(×5)と3台目(×20)を使っていますが、初めてのトラブルでした。今のところ原因不明です。
30数年来の友人の塩沢慎介さんの「闇の⋯⋯」シリーズです。今回はモノトーンの抑制された画面にブルーでアクセントを入れて、迫力満点の画面構成でした。
手前は根岸 節さんのオブジェ「La memoria」。平面に厚みができ、レリーフになり、裏面もできて、壁から離れて、床面に空間を生み出し、オブジェになった。奥の壁面は久保 進さんの「it-4」。久保さんの構想は、壁の一面を取り込んで作品と一体化し、自分の作品の支配下に置くこと。壁面のほぼ中央に展示した瞬間、展示空間を変質させたと思う。絵画の力を感じました。
多摩美の先輩、三竹康子さんの「群2014-進む」。いろいろ思考中の魚たちのような気がします。
阿部純子さんの「新聞紙のある静物」。タイトルに新聞紙のあると付けたところに、阿部さんの強い意思を感じました。自分の思いを表現するのに、新聞を使う手もありますね。そういえば、友人の版画家・海老原暎さんが1969年に発表した折りたたまれた新聞を伸ばして、描いた作品(油画)もありました。
小林民子さんの「雨ね⋯⋯」。同じシチュエーションにおかれても、雨を見ながら考えることは皆違う。鑑賞者が自分のその場面を思い出す仕掛けが面白いと思いました。
佐川毅彦さんの「顔のない花嫁」。石膏像では見慣れているが、強いインパクトがありました。
小杉春見さんの「平穏」です。汎美展では、初めての風景画の出品でした。もっと、いろいろな小杉ワールドの風景画を観たいと思いました。
田島章廣さんの「希望の跡」。栄枯盛衰、ある時代の終わりを感じさせられます。
池田仲子さんの「時空船」。この船で時空を旅することができたら面白い。
敷地和子さんの「AYAKA 2014Ⅰ」。選ばれた色がd独特ですね。
日和佐 廣さんの木版画「涙」。どくろに成りかけているようでもあり、肉も残っていて、眼球もあり、涙が流れている。凄まじく深刻な悲しい場面でもあり、ユーモラスでもある。不思議な絵だ。
耳塚 洋さんの「赤い帽子の女」。裸婦とバックのセルリアンブルー系の色調の中に赤の帽子が印象的でした。
ご来場ありがとうございました。