最近、富士山が見えない日が多くなりました。今日は見えますが、西の空は少しグレイに濁っている様に感じられます。黄砂までは東京まで飛んでこないと思いますが、北京のスモッグが流れてきているのでしょう。
20年ぐらい前に、仕事で北京から河北省に行きました。田畑が続く田園の中に、日干しレンガを積んでいる建設中の家があったり、のどかな田舎の村が続いていました。が、途中の街に大きな煙突のある工場があり、黒煙が勢いよく吹き出していました。街全体もモヤがかかったように霞んでいました。今、経済発展とともに、工場の増加と車の排ガスが北京までも包み込むように拡大しているのでしょう。
そこに住んでいる限り、大気の悪化から逃れることはできません。スモッグは見えますが、現在、日本が苦しむ放射能は見えません。経済発展とともに次々と原発が建設され、中国よりも高いリスクと隣合わせで、私たちは暮らしているのでしょう。
蘇峰公園の白梅・紅梅の下、変わらぬ日常もあり。過酷な変化もあり。昨秋、会津若松に行きました。猪苗代の美味しい蕎麦屋の部屋から見渡す、磐梯山の麓一面に広がる稲穂が雨上がりの澄んだ日差しに黄金に輝く様は見事でした。そんな所でも、その地を離れ、避難している人がいるとのこと。
3.11が汎美展の会期中だったこともあり、記憶を新たにしています。
2013年の汎美展は3月6日~18日です。私は8日と15日の午後は会場に入る予定です。その他2~3日会場に出かけようと思っていますが、日程は未定です。ご来場、ご高覧をよろしくお願いします。