約一年ぶりに、志ん輔師匠の落語を聞きにというよりは観に行ってきました。師匠の人物表現は語るを超えて、演じているといった方が当たっていると思います。
当夜の2つ目の演目は「お見立て」でした。花魁の喜瀬川と若衆の喜助、大金持ちの客・杢兵衛、3人の登場人物を一人芝居のように見事に演じ分け、座布団の上を動かずいろいろな空間をイメージさせる力は流石でした。
最近では、故志ん朝師匠の意思、芸に最も近い存在が志ん輔師匠と言われているようです。
この会が84回も続いていることは素晴らしいですね。扇遊師匠と二人、切磋琢磨で芸を磨いてきた成果ですね。
開演前、久しぶりに楽屋に志ん輔師匠を訪ねました。突然の訪問にも快くお迎え頂き、有難うございました。師匠はポロシャツにステテコ姿で、一つ目の演目「反魂香」の中で歌うように語る(謡?)ところを三味線と合わせていました。
本を出版した話:「師匠は針、弟子は糸」という志ん朝師匠との師弟関係を描いた本を講談社から出版し、今夜は会場に置かせてもらっているということで、中入りに買いに行ったら既に売り切れていた。
ブログを始めた話:今年の6月1日から来年の5月31日まで1年間のブログを出版する話があって、やり始めたとの事。今は、携帯から画像やテキストをアップしたり、手軽にやれるようになったという話。師匠から「面白いですかね~」と聞かれ、「いや~、落語家の生態が分かって、面白いですよ」と。
開演前の長い居はご迷惑になるので、手土産のパリで買ったシャンパンを打ち上げ用において、早々に引き揚げました。
志ん輔師匠、扇遊師匠、お蔭様で大いに笑わせていただきました。
志ん輔師匠の公式サイトです。今後の講演予定など、ご覧ください。