東北関東大震災で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
11日午後2時30分ぐらいから、私は会場の私の作品の前で、来場してくれた友人の伊集院信夫さんに作品について話をしていました。
その時、二階でゴロゴロ音がして、何をしているのだろう?と思っていると、壁がガタガタと揺れだし、作品は左右に大きく揺れて、1,2分後には床が揺れだしました。そのうち、立っているのが危ういぐらいになり、これはやばいと二人で顔を見合わせました。
ロビーに向かうと館内には人影が無く、警備員の指示で館内にいた人々は庭に避難していました。
携帯でTVニュースを見ると津波の甚大な被害状況を伝え、交通機関がマヒしたと伝え、想像を絶する状況なんだと分かってきました。
それにも係わらず、表参道から歩いてきてくれた中村さん、有難うございました。また、仕事の打ち合わせに来てくれた橋本さん、有難うございました。
シュールリアリズム展は4時過ぎには閉館し、汎美展はどうするのかと館側から事務局に問い合わせがありました。20時までと案内ハガキを出しており、今、閉めても帰れないという事情もあり、閉めないと決めたが、館側の指示で結局18時に閉めることになりました。
私も帰宅者の群れに混じって、六本木から大森まで2時間30分、歩いて帰りました。
翌日も閉館になり、折角、ご来場いただく予定になっていた方々にご迷惑を掛けることとなりました。こんな事情なのでお許しください。
今回出品した作品をご紹介します。娘をイタリア・インペリアに訪ねた旅の記憶です。
インペリアの旧市街の街灯に照らされた夜の街並み、海、ヤシの街路樹、そして月。ニースのホテルから眺めた朝焼け、ピンクに染まった空気?ホテル、空と海の刻々と変化する色彩。マチス美術館になっている赤いアトリエ兼住居と庭一面のオリーブの木。夜のコンコルドの存在感とチェルシー公園の紅葉(黄葉)。印象的だった風景・色彩、記憶を呼び覚ましながら再構成してみました。
それに私を汎美に引っ張り込んでくれた岡澤みさを先生と私が引っ張り込んだ塩沢慎介さんの作品を紹介します。搬出の日に一枚一枚撮影する予定でしたが、当日が閉館になり、私が会場についた時には作品は全て、搬出口に移されていました。残念ながら、まとめて撮影したスナップしかありません。
岡澤先生はブルゴーニュの秋、冬、春と水辺(ベニスとカーニュ)の5点を出品されていました。鮮やかな色彩で大胆に構成された明るい爽やかな作品でした。
塩沢さんは「かげろうの里に立つ虹」サブタイトルが「the Fox wedding」という本のために描いた作品を出していました。塩沢さんらしい、細かなところにも拘りのある緻密な作品でした。
今回もお忙しい中、ご来場・ご高覧いただいた皆様、有難うございました。
大阪からお出でいただいたのに、生憎の休館で申し訳ありませんでした。
このような状況からか、更新への気力が湧かず、遅れました。