ホーチミン市で「SEN」という単語がホテルやレストラン、スパなど、いろいろな名前に含まれているのが気になって、ガイドに理由を尋ねたら、蓮の花のことで国花だという。
仏教国にとっては、蓮は切っても切り離せないもの、重要な花なのだろう。ハノイの一柱寺の柱が立ち上がっている池には、蓮の花が咲いていたし、メコン河の近くのメコングというレストランは、庭が素晴らしいのだが、店を囲む大きな池は、蓮の花が満開だった。
お土産店では、蓮茶がサービスされ、盛んにセールスされた。“蓮茶”はベトナムで日常的に、よく飲まれているお茶とのこと。また、茎や根(日本ではレンコンだが、違いがあるのだろうか?)は料理に使われ、葉はお皿代わりに、実は数珠にされるなど暮らしの中で幅広く利用されている。スパの浴槽には、蓮の花が浮いていた。
数年前にゴルフ帰りに、茨城の霞ヶ浦のそばのレンコン畑で、携帯で撮影した蓮根の実を改めて見たが、実に不規則さが見事な形態で、その一つ一つの穴に種がある。お堂に仏様が、一体ずつ祭られている様にも見える。
もしかすると、岩壁に彫られた仏像とか、敦煌の石窟寺院とか、蓮の実がヒントになったのでは、と想像させられる。
★ベトナム・ホーチミン市の旅行記
http://www.aladonna.com/travel/travel_057.shtml